北海道薬科大学・古田精一先生講演会
御津医師会在宅医療連携拠点事業関連講演会
『医療再生の切り札“在宅医療” 在宅医療の充実と薬剤師の活用』
北海道薬科大学 地域医療薬学分野 古田 精一 先生
日時 平成25年12日15日(日)16:30〜18:00
場所 岡山大学鹿田キャンパス臨床第二講義室
主催 厚生労働省第三次対がん総合戦略研究事業研究班、御津医師会、岡山市薬剤師会
後援 岡山市
参加 56名
御津医師会:森脇、駒越、大橋、難波晃、 連携室:冨田、 事務局:岡田
2025年問題に際して、病院の病床数は削減方向にあり、現在外来に通っている患者さんの高齢化に伴い外来患者数の減少から在宅医療へのシフトチェンジが求められ、外来調剤限定では近い将来採算が取れなくなってくる。
しかしながら、現在訪問薬剤管理を行っている薬局は極わずかであり、またサービスとして料金を取らずに行っている薬局も少なくない。在宅医療とは薬物療法がメインになってくるはずにも関わらず、薬の専門家としての介入が少なく、自ら介入していくのではなく、医師から頼まれて指導に行く薬局が8割。
そして、病院から在宅に戻る際の退院時カンファレンスでは病院薬剤師は出席せず、かかりつけ薬局のみの参加になり、入院中の服薬状況に関する情報を一切得られないまま、退院を迎え、退院の日になり全く在宅の見えていない処方を渡されることも多々ある。
今後薬剤師に求められるものは、在宅患者の生活を見る目、専門職としての意識、自ら在宅に出向き薬剤師の方から医師へ訪問の必要性を説明し、訪問指示をだしてもらう「多職種提案型」の訪問薬剤管理指導、多職種連携へのアピール強化が挙げられ、自ら患者を取りに行かなければ生き残りが難しくなってくるだろうと考えられる。
地域包括ケアの中で薬剤師の果たすべき役割はあるはず。時代の流れの中で、自分たちに何が求められているのか考えてみよう。調剤を済ませてから患者さんと向き合うというようなことは厳に慎みなさい。患者さんのために時には処方内容について医師と話し合う事を厭わないようにすべし。薬を減らせる可能性、多重投与にも関与できる唯一の職種である。薬剤師さんに向けての厳しめの激励のメッセージの講演であった。
(地域連携室)
投稿日時: 2014年02月13日 (1185 ヒット)