2013年7月 巻頭言

                                                                                            御津医師会副会長 駒越春樹 
 入梅宣言後真夏のような天気が続き一転豪雨となりました、まだしばらくは梅雨空が残りそうです。
 去る6月2日、御津と、赤磐、北児島の3地区医師会は、各々に所属する会員から、病気ないし不慮の事故により休診せざるを得なくなり、代診医派遣の要請があった場合、相互に協力し、各医師会に所属する会員の中から代診医を選出し派遣するための取り決めに調印しました。
 御津医師会では、有事医師派遣制度として2008年からこの仕組みを始めており、医師派遣の実績もありました。今回、赤磐医師会(東区、赤磐市、会員77名)と、北児島医師会(南区、倉敷市、会員41名)もこの制度を採り入れました。
 代診医師の派遣は、まずその要請をした医師の所属する医師会内で行います。早速、赤磐医師会で利用があったと聞いています。この所属医師会だけでの医師派遣が困難な場合に、今回の取り決めで発足した有事医師派遣3医師会合同委員会で協議し派遣することになります。
 この取り決めの調印式は岡山県医師会衛生会館で行われました。総合司会はこの調印式の実現に向けて中心になってご尽力くださった難波晃理事が担当されました。式の前に、3医師会の会長、副会長、理事と、県医師会の丹羽前会長、清水副会長はじめ理事の先生方、森脇弁護士、則安連合町内会長にご参加いただき、菅波理事の司会でミニシンポジュウム形式での説明と意見交換が行われました。丹羽前会長から森脇弁護士から「(この制度は)法律的にはなんら問題はない、ただし、代診医のためにカルテの精度をもっと上げておいていただきたい」とのコメントがありました。この制度を利用する可能性のある者のひとりとして、カルテの記載をより精度の高い読みやすいものにしていきたいと思います。
 さて会員間の困ったときの助け合いと、会員が支えている地域の医療の空白をなくすことを、今回の取り決めで1地区医師会から3医師会に広げることにより、保険的な意味合いでより個々の負担を減らし、確実にして医療現場を守ることが可能になると考えられます。さらに広い範囲に広がっていく可能性があると思いますが、在宅医療をどうするか、内科以外の診療科でどうするか、電子カルテの扱いに慣れていない場合どうするかなど解決していかないといけない問題も出てくるものと思います。一方、今後増えてくる団塊世代の退職された医師の協力が得られれば、県医師会を主体とする機動性のある代診医師の派遣も可能ではないかと思います。ぜひ実現していただきたいと思います。
 本年4月1日から御津医師会は一般社団法人になりました。公益法人ではありませんが、これまでに先輩の先生方が蓄えてこられた資産は計画的に公益的目的に使用していくことが求められています。今年度の事業計画では、夜間診療輪番医制度の継続と、秋にシンポジュムを計画しています。私たちの活動はかなり先進的で自信を持っていいのではないかと思います。
 さらなるご協力と、活動へのご参加をお願いいたします。

投稿日時: 2013-06-28 16:54:07 (704 ヒット)


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