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2026年10月 巻頭言

巻頭言


御津医師会副会長  中村 毅

 診療報酬改定が6月にあり3か月たちました。
 今回の診療報酬改定の目玉の一つにベースアップ評価料の増点が挙げられます。
2024年の改定では、初診6点、再診2点の加算がありました。今回(2026年)の改定では、前回改定から導入した施設は初診23点、再診6点、今回の改定から導入した施設は初診17点、再診4点の加算になりました。
 このベースアップ評価料の目的は、患者さんから受け取った報酬は自院のスタッフに全額還元して、スタッフの処遇を改善しましょうというものです。今までは初診料、再診料など全ての診療報酬からスタッフの給与を出していましたが、今回から診療報酬の一部は必ずスタッフに還元しましょうというものになりました。どのような企業でも前年と比べての業績からスタッフの給与を決めることと思います。しかし、今回の診療報酬改定では、たとえ業績が悪くなってもベースアップ評価料を補填することでスタッフの給与は上げましょうということになります。スタッフに取っては良い制度だと思います。
 病院はかなりの割合で算定しているそうですが、クリニックは算定していない施設も多いようです。これは、算定するには中間報告書や実績報告書の提出があるためです。病院は事務方がやってくれますが、一人クリニックだと診療をしている院長がやらないといけません。普段の日常診療に加えての書類作成まで手が回らない先生方が多いものだと思われます。また、同時に算定していないクリニックの方が患者さんの窓口負担が少なくなるので、集患という意味で敢えて算定しないという経営方針の先生もいらっしゃると思われます。
 国が医療従事者の処遇改善を本気で考えているなら、今までの加算法よりそのような算定しないクリニックの診療報酬を減額する方が良いようにも思います。例えばベースアップ評価料を届け出ていないクリニックは請求した100%を報酬として支払われるのではなく、98%しか支払われないようにするなどすれば、おそらくクリニックの先生方もベースアップ評価料を算定すると思います。
 物価があがり、人件費があがるなかで、消費税の負担も強いられている我々クリニックが今後どのように生き残っていくか真剣に考えないとならない時代になってきたようです。
 

投稿日時: 2026-10-05 11:01:19 (10 ヒット)

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