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2023年 7月 巻頭言

巻頭言

 

“忘れないうちに”次なるパンデミックに備えて

 

御津医師会監事  森脇和久

 

 “すぐ忘れるんです、この国は!!”
去る5月15日、県医師会主催“新型コロナウイルス感染症5類移行後の医療の在り方について考えるセミナー”、講師の松田晋哉教授(産業医大)から発せられた言葉です。“コロナで浮き彫りになったのはこの国の救急医療提供体制の脆弱性と、病院間の役割分担やネットワークが不十分で、複数の疾患を有した高齢者が急性期を過ぎた後、転医先が見つからず、急性期病院が機能不全に陥った事です。忘れないうちに今一度検証し、対策をたてておくべきです。”というような趣旨のお話しをされました。“すぐ忘れる”小生も、5類移行後は“発熱外来”は開けているものの、コロナ感染ピーク時のような緊張感はなくなっています。“忘れる”前に今一度、次なるパンデミックに備えて、かかりつけ医としての今後の立ち位置、役割等を考えてみたいと思います。
 |楼莪緡店汁曚鯑Г泙┐慎澣洌緡田鷆‖寮への参画:既存の医療資源をいかに集中させ機能分担させるか?高度医療を提供する急性期病院への人材集中は喫緊の課題であり、行政と医師会の手腕が試されていると思います。一方、我々開業医は一次救急の担い手として、今回の様なパンデミック、大規模災害を想定した二次、三次救急医療機関との連携・共同訓練等を常日頃から経験し、その時のために準備しておく必要があるでしょう。個人として参加するのか、地区医師会として参画するのか、前もって議論しておくべきと考えます。
◆^緡邸Σ雜遒力携を通した地域包括ケアシステムへの積極的参加:これこそ我々開業医の仕事でしょう。我々かかりつけ医は医療だけでなく介護も必要な高齢者を多数抱えています(外来、在宅、施設等)。患者・家族の立場からすれば病院(入院)であれ、在宅(往診、訪問診療)であれ、施設(介護)であれ、医療介護と安心してつながっていると感じられることが重要で、われわれかかりつけ医は患者家族のニーズ・期待に応え、医療(急性期病院、亜急性期・慢性期の中小病院)と介護のトランジッショナル・ケアがスムースに行われるよう前もって準備しておかなければなりません。普段から病院スタッフ、介護スタッフ等と多職種でチームを作り、情報を共有し、定期的にコミュニケーションをとり、患者・家族・医療介護機関それぞれに対しチームアプローチができるよう、個々の症例について検証し反省点を掘り起こす訓練を繰り返ししておく必要があると思います。
 コロナ5類移行になって間もない今、医療も介護も必要な高齢者を責任もって診ていくために、“忘れない”うちにこれからの“かかりつけ医のなすべき仕事”について考え、整理しておいては如何でしょう?
 

投稿日時: 2023-07-06 10:37:34 (110 ヒット)

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