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2022年10月 巻頭言

巻頭言

 

木村医院 木村惠

 

 皆さん、お疲れ様です。まだまだ暑い日が続いていますが、朝夕は季節の変化、秋の始まりを感じられる日が増えてきました。岡山市最北部西側、総社市に隣接した地区、大井で個人診療所を営んでいます木村医院です。父から継承開業して25年と少し、吉備医師会を離れ御津医師会のお世話になって7年目になります。今月の巻頭言の依頼をいただき、こんな時なので何か楽しい話を書きたいなと考えてみたのですが、“巻頭言”となるとそうはいかないかなと。もうお腹一杯ですが、やっぱりCOVID-19(新型コロナウイルス感染症の診断名)にしました。
 2020年1月、国内で最初の感染者(中国武漢からの帰国者)が確認されてから3年目になりました。クイーンエリザベス号のニュースから始まり、3密、時短営業、緊急事態宣言、マスクや消毒用アルコールの品薄騒動、等々いろんな事が起こり、“未曾有の国難”が続いています。でも少しずつですが前進していると言えると思います。対症療法やスキル等の治療方針が確立し、ワクチン接種、感染予防により、重症化率、死亡率は確実に減少しています。ただ新型コロナウイルスは感染力が強く、変異を続けているため、消滅する可能性は低いと思われます。そして9月末現在、陽性者の方の療養期間が短縮されました。これは“WITHコロナ”を新しいライフスタイルとして受け入れてもらうためのものであって、治るのが早くなった訳ではありません。感染のリスクは10日間のままです。療養期間が解除されても残り2日間は、不要不急の外出、外食は控え、体温測定、症状の変化に注意が必要です。
 日常生活を取り戻すため、少しずつ規制を緩めていくこと、WITHコロナによるライフスタイルが必要なことは分かります。でもこれにより感染が拡大する可能性もあると思います。発熱や咽頭痛などの症状が認められた時、対応できるように、自宅に検査キット、飲料水、カロリー摂取のできるゼリー食品等蓄えておくことをお勧めします。そして、全医療機関で新薬の処方が規制なく行えるような体制を整えておく必要があると思います。
 また、10月からオミクロン株に対するワクチン接種も始まります。6月時点で全世界の新型コロナウイルスの99%以上がオミクロン株であるとWHOの発表がありましたので、ワクチンの効果を期待したいところですが、このウイルスには種々な亜型が存在し、出現と消滅を繰り返しながら変異を続けているので、また次のワクチン接種が必要になると思います。この「追いかけごっこ」は、まだまだ続くことになると思われます。でも、負ける訳にはいかないので、追いかけ続けましょう。
 

投稿日時: 2022-10-11 13:58:32 (276 ヒット)

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