御津医師会在宅医療を推進する会
第2回在宅医療を推進する会
日 時:平成26年6月16日(月)19:30〜21:00
場 所:御津医師会事務局
参加
駒越、塚本、大橋、大守、難波晃、森脇、鳥越、津島、難波経雄、深澤、宗盛、
連携室・森、 事務局・岡田
1.各医療機関の在宅医療の現状について
意見
・在宅をしている医師の集まる、ゆるやかな(長続きのできる)ネットワークを作りたい。
・多職種との連携もいいが、医師会内部の連携はできているのか疑問。もっと充
実すべきである。
・病院との関係作りをするため、勉強会等を行ないたい。
・みつネット・津高一宮ネットという地域連携の場をつくり、それぞれの地域で
活動している。多職種連携の場になっているので、在宅医療をしている先生方
にもっと参加して欲しい。
・退院時ケアカンファレンス等を行ないたい。患者が家に帰ってみたい、家に帰
りたいという希望をかなえるために、いろいろな職種の方ががんばっている事
を患者や家族に見てもらいたい。
・病院の先生から、患者さんを在宅で診て欲しいとのオファーがない。患者さん
が、在宅に帰るということを考えていないのではないか。在宅での診療依頼は、
訪看やケアマネジャーからがほとんどである。
・内科以外の専門科の先生に、気軽に往診してもらえるようにしたい。連携室・
森さんが医師会内の専門の先生の往診の可否を調査をする。
・ポータブルのレントゲンは、あまり使わないものなので購入を迷っている。共
同購入はできないか。
2.今後の在宅医療の進め方について
・携帯や自宅の連絡先情報を登録、困った時に助け合える掲示板みたいなものは
つくれないか。
・今日の会のような気軽に話ができる場を設ける。
3.岡山県在宅医療連携拠点事業における実施事業についての要望・意見
・「見え検」等の勉強会を開催予定。積極的に参加して欲しい。
4.その他
3ヶ月に1回程度この会を開催する。次回は、9月半ばの予定(月曜以外)。
連携室・森さんに、本日の参加者以外の訪問診療をしている先生や専門科の先
生に参加していただけるよう声かけをしてもらう。
第3回在宅医療を推進する会
日時 9月9日(火)19:30〜21:00
場所 御津医師会事務局
参加
駒越、大橋、大守、難波晃、森脇、鳥越、難波経雄、難波経豊、宗盛、
連携室・森、みつネット・成広、事務局・岡田
1 他科の先生との連携について要望等
眼科、耳鼻科、泌尿器科、産婦人科、皮膚科、歯科等
津高・一宮地区を中心に、前回出席していただけなかった先生方を中心に連携室
から直接声かけをしてもらい参加をお願いしていたが、今回の参加者は少なかっ
た。
在宅診療は内科が主となっている。しかし、在宅医をしている立場からは、嚥下
障害等で耳鼻科、尿閉で泌尿器科、褥瘡等で皮膚科、骨折等で整形外科といった
ように、困った時に専門医に診て欲しい思う事がある。そういった際に、気軽に
相談できるような関係を築くことができればと考えている。
まずは、寝たきりの人についても専門医のニーズがあることを、医師会内の他科
の先生方に知ってもらう必要がある。
また、他科の先生方の往診に行きやすい環境を整えるためにも、岡山県医師会を
通して、専門医の往診について検討していただくよう働きかけていく。
またディケアや訪問介護等で、介護職や看護師が、利用者の様子をみて、「これ
は専門の先生に診てもらった方がいい」とか「薬をもらった方がいい」と直接家
族に言うことが多いが、在宅医の方針と違う場合がありトラブルになることもあ
る。まず在宅医に相談する、ということを、介護職等に徹底することが必要。そ
れについての介護職等に向けた勉強会も必要だと思う。
2 在宅医療の勉強会について(案)
・法医学 在宅死
岡山県より、岡大・宮地先生の勉強会の提案。
11月以降の平日夜に、ケアマネ等も含めた会を設定する。
・中央病院 緩和ケア(金重先生)
ケアマネ等も含めた会を、2回に分けて設定。
みつネットで、11月〜1月くらいで、2回、設定予定。
・エーザイ 認知症
医師のみ。3回シリーズで、5〜10名程度での臨床講座。
いずれも、実施とする。
3 御津医師会「地域医療」学術シンポジュム
ときどき入院、ほぼ在宅 〜地域で支える〜
10月11日(土)16:00〜18:00 ロイヤルホテル
地域住民に対して、「在宅医療について、知って欲しい事」等
「在宅」は、介護力の問題である。病院から帰るタイミングについて、病院の先
生方に考えて欲しい。
在宅で診ている患者さんの状態によって、病院と家とを気軽に行き来できるよう
な環境が整えられよう目指したい(短期入院等)。家族が安心して介護を続ける
ためにも必要なことである。
9月11日の津高一宮ネット全体会では、地区住民の方より、介護保険について
のわからない点、聞きたい事を聞く予定にしている。これをもとに、シンポジュ
ムの内容を考える。
4 その他
次回 12月5日(金)19:30〜 御津医師会事務局予定。
在宅医療勉強会にし、医師会内の専門科の先生にレクチャーをお願いしたい。
寝たきりの患者に多い疾患別に、講師をしていただける先生を捜す予定。質問形式
で、事前準備は不要な形とする。
投稿日時: 2014年10月01日 (895 ヒット)
第18回御津医師会糖尿病勉強会
日 時 平成26年7月18日(金) 19:30〜21:00
場 所 岡山医療センター 西病棟8階 研修室4
共 催 武田薬品工業(株)、御津医師会
参 加
(御津)駒越、塚本、大橋、難波晃、森脇、鳥越、清藤、 事務局:岡田
(吉備)井上
【症例提示】
「抗菌薬投与と血行再建により救肢し得た糖尿病性足壊疽の一例」
岡山医療センター 糖尿病代謝内科 森本栄作 先生
左下肢痛を主訴とし、近医より下腿切断を勧められて当院受診した症例。
糖尿病性足壊疽としては神戸分類を用いて評価。Type?と分類した。抹消神経障害と抹消血管障害の有無を評価し、適切に治療を行うことで下肢切断を回避することができた。
【講演】
『一歩踏み込んだ糖尿病治療のトピックス
〜DPP-4阻害薬とSGLT2阻害薬を中心に〜』
岡山医療センター 糖尿病・代謝内科 梶谷 展生 先生
近年増加し続けている糖尿病について、健康な人と変わらないQOLや寿命の維持・確保を常に目標として治療することが重要である。糖尿病の合併症はQOLに大きく影響を落とすものであるが、UKPDS80の合併症リスク低下を見てみると、早期の厳格な血糖コントロールは細小血管障害のみならず、心筋梗塞、脳卒中といった動脈硬化を伴う合併症、最終的には死亡の抑制に繋がっている。これらは治療開始をしてから20年程度経って現れるLegacy Effect(遺産効果)である。
また、厳格な血糖コントロールを目指す際ためには、多種多様な治療薬を、病態に応じて選択することがポイントになってくる。
■DPP-4阻害薬
まず、2型糖尿病患者では、GLP-1に対するインスリン分泌反応が低下しており、レセプターの感受性低下やインクレチン分泌低下が病態を悪化させていると考えられている。
次に、アジア人は欧米人と比較し、インクレチン薬への反応性が良いのだが、インクレチン薬へのノンレスポンダーも一部存在している。検討段階ではあるが、肥満と脂肪肝が要素と考えられており、血清CD26(DPP-4)が多いと常用量のDPP-4阻害薬では阻害しきれなくなるというデータが存在している。血清CD26の分泌が多い症例とは、高度肥満患者や脂肪肝患者であった。
なお、現在ではインスリンとDPP-4阻害薬併用が可能となり、BOTを実施することで血糖コントロールを良好に維持することも可能となってきた。
そこで、前任施設での外来通院インスリン使用患者のDPP-4阻害薬使用状況を調査することで、より病態に応じた治療を検討したものを紹介する。
DPP-4製剤の種類やインスリンの種類による大きな効果の差は認められなかったが、治療開始時のHbA1cが高い症例ほどよく下がっている。インスリン使用量でも明確な相関はなかったが、インスリン使用量の多い患者はHbA1c高値例や肥満症例が多い傾向だった。ただ、インスリン使用量如何に関わらず、DPP-4阻害薬追加でも下がっている症例も存在していた。HbA1c変化量とBMI、γ‐GTPの関連を見ても、肝障害や肥満の影響は見られなかった。もしかすると、DPP-4阻害薬だけを飲んでいる症例と、インスリンを併用している症例のちがいかもしれない。
兵庫医大のデータでも、インスリンとDPP-4阻害薬の併用で血糖コントロール改善しており、HbA1c高値例で、より改善していることも共通するデータと考えている。
■SGLT2阻害薬
SGLTの役割とSGLT2阻害薬について解説。SGLT2阻害薬間にSGLT2とSGLT1の阻害率や半減期に差があるので、今後の使い分けが出てくる可能性はあるが、DPP阻害薬間ほどの差は出ないのではないかと考える。薬剤の特徴としては、単独でHbA1cは0.6‐1.2%低下(リバウンド少ない)、単独では低血糖リスクは少ないが、腎障害患者では効果減弱する。併用時の低血糖、多尿や脱水、尿路感染症などには注意する(糖尿病学会からのRecommendationを参照)。
○自験例紹介
40代肥満症例:インスリン、DPP-4阻害薬、ビグアナイド併用で治療するがHbA1c9.1%。本症例にSGLT2阻害薬を追加すると、早期に尿糖発現、体重減少、空腹時血糖低下が見られた。
50歳代高度肥満症例(BMI 39.5):コントロール良好だったが急激な悪化がみられ教育入院。インスリン少量からの治療を開始。しかし改善が見られず、インスリンによる体重増加も抑制したい目的があったため、インスリン量増加ではなくSGLT2阻害薬を追加。やはり早期に尿糖発現、空腹時血糖下降が見られた。
いずれの症例も日中、夜間問わず尿糖は出ていた。CGMで見ると24時間にわたり良好な血糖コントロールに繋がっている。ただ、血糖値を全体として下げることで食後過血糖のピークも低くするものの、急激な血糖上昇には対応できない。そこはDPP-4阻害薬の追加などで対応するのが良いと考える。
■まとめ
・インスリン治療下で血糖管理不十分例においては、DPP-4阻害薬の併用は効果的かつ安全な次の一手になりうる。
・SGLT2阻害薬は、投与早期に血糖低下する可能性があり、脱水や低血糖を来たしにくい症例の選択と、投与初期の慎重な経過観察を行えば有効な薬剤になりうる。
・多剤内服で血糖管理困難例については、CGMなど入院してこそわかることもあり、地域連携で糖尿病合併症の長期管理に貢献してゆきたい。
※今回より、当日の内容をビデオ撮影し、ライブラリーとして残しております。
ビデオをご覧になりたい方は、御津医師会事務局までご連絡ください。
投稿日時: 2014年09月24日 (1187 ヒット)
「見える事例検討会」講演会・体験会
日 時 平成26年8月2日(日) 14:00〜18:40
場 所 岡山医療センター 西館8階研修室
参加者
医療・介護関係者、岡山市、岡山県 計61名
(御津)駒越、大橋、森脇、難波晃、大森、みつネット:成広、地域連携室:森、事務局:岡田
目 的 相談援助技術の向上〜系統立てた包括ケアシステムの構築
今年5月 医療マネージメント学会にて発表された 【見える事例検討会】を開催。一部は約61名が参加。総論的な講義とワールドカフェスタイルにて演習事例に取り組み、二部は参加者を30名と限定し実際に動いているケースを提供していただき見える事例検討体験講座という企画。
約二時間かけて、ファシリ2名が提供者から情報を聴き取り枝葉を伸ばして情報を書き込んでゆく方法。配布資料なし、スパーバイザーなし、事例に関ってない人も参加。個人の視点から専門職の視点での解決の糸口を探るものとして始まった。(実際にはケースの理解、課題の確認、解決策アクションプランまで明確に示すもの)
多くの参加者が始めての体験であり情報の整理や理解に戸惑う感じもあったが、時間を掛けて情報を重ねてゆくことでダイナミックなマインドマップが完成した。
時間の関係上解決策の具体的な方法まで触れることは出来なかったが 支援の方向性 可能性については確認する事ができた。
見える事例検討会の開催の目的は3つあり、?課題の解決:事例の根底にある課題を明確にし支援の方向性を見出すこと。?援助技術の向上:包括的な視点をもち援助技術を高めること。?ネットワークの構築:検討会に参加し顔の見える関係から多職種支援ネットワークの構築。とされている。
講座も私たちの医師会エリアの関係者を中心に構成し体験。
事例提供者より、「人を寄せ付けない・多くを語らないケースだからこそ、しっかりと情報を集めその人を知る必要があった。気づけてよかった。マネーメントを振り返り新たな一歩を踏み出すに良い きっかけとなった」との感想が伺え、また参加者の多くから「有意義であった」との評価を得る事が出来た。
今回の研修企画を単発としないで地域の取り組として継続していく事が重要。一定期間経過した段階で再度、「事例のその後」として 報告会を企画したいと感じています。
アンケート回収(61名中44名)
1 テーマ・企画共に ・37名が良い ・共に悪かった 1名 ・無記入 1名
2 ・理解できた 23名 ・どちらかといえば理解できた 1名
3 ・今後役立つと感じた 32名 ・どちらかといえば役立つ 12名
4 ・有意義であったか 43名 ・どちらかといえば有意義 1名
(連携室)
投稿日時: 2014年09月01日 (862 ヒット)
第8回みつネット全体会議
日 時:平成26年7月17日(木)19:00〜20:30
場 所:岡山北商工会 会議室
参加者
大学・医療センター・中央病院・金川病院関係、岡山県・岡山市関係、警察・介護関係、町内関係、
(医師会)駒越、大森、難波、宗盛、みつネット:成広、連携室:森、事務局:岡田 計33名
1.事業報告、各事業の進捗状況
7/3(水)御津地区ケアマネ会
「ITによる情報共有について」みつネット事務局より
岡山市のモデル地区としてカナミックネットワークの使用を始めるにあたっての具体的な使用法の説明。
・みつチャンネルについて
「ITによる情報共有について」岡山市がモデル地区としてカナミックネットワークを使用。7/7に岡山市とカナミックネットワークとの契約が出来ているので、今後利用を促進していく予定。
・嚥下・口腔ケアチーム
7/4に宇甘川荘で出張研修会を開催。職員向けで行い今後も継続希望があり、内容等検討する予定
・認知症早期発見チーム
ツールについては運用について検討予定。
受診時に的確にBPSDの症状について説明できるように「脳の健康いきいきノート」の試験運用を開始している。反応も良好で今後各開業医の先生にも試験運用して頂く予定。
2.施設紹介
「養護老人ホーム 玉松園」
介護保険対応の施設ではなく「外部サービス利用型特定施設入居者生活介護」という施設。入所は市町村の措置でできる。現在満床。ショートステイ床が3床あって、これについては緊急避難的な事由で利用可能。
ヘルパーステーション、デイサービスセンターもあり、こちらは外部からの受け入れも可能。交流ホールなどの利用も可能です。
3.あんしん見守りシステム「おだやかタイム」紹介
坂野先生よりご紹介いただく。遠隔地から心拍、呼吸の見守りを行う事が出来るセンサーマット。「転倒して何時間も床で転んでいた」「介護者が外出時に不安」などの事例の不安を改善できる。岡山市の総合特区の貸与モデル事業。
ベットサイドタブレットを無償で貸し出しており、テレビ電話機能、モニター機能もあるので介護者、要介護者ともに満足度も高い。
4.御津地区のブランド力について考える
7つのグループに分かれKJ法でそれぞれのグループで御津地区の「良い点」「悪い点」について話し合っていただいた。
「良い点」としては自然が豊か、人情が厚い、野菜がおいしい、など。他には「保育園など充実しており子育てしやすい」などの意見もあった。
「悪い点」やはり高齢化、交通の便が悪い、など。他には「特徴が無い」などの意見が出ていた。意見をコア会議に持ち帰り、今後の活動に役立てる予定。
5.今後の予定
8/2 多職種による「見える事例検討会」講演会
9/6 楽しい老後を目指す晴れの国セミナー(専門職向け)
9/7 楽しい老後を目指す晴れの国セミナー(一般向け)
9/17 結城思聞(松倉悦郎)先生講演会
6.その他
岡山市より研修会のご案内
9/14 市民公開講座「在宅医療・介護を支える地域づくり」
8/2 ケアマネ協会、もも脳ネット共催「医療・介護連携ワールドカフェ」
次回全体会議 平成26年11月頃予定(場所未定)
投稿日時: 2014年08月18日 (761 ヒット)
北福祉区多職種連携ワールドカフェ
日 時:平成26年7月10日 19:30〜21:30
場 所:リーセントカルチャーホテル
主 催:岡山市、御津医師会・津高一宮ネット
出席者
医療、介護・福祉専門職、大学、行政等
(御津)駒越春樹、森脇和久、大橋 基、難波 晃、連携室:森、岡田
テーマ:多職種協働コア・ベストプラクティスを考える
105名を超える参加者を迎え大変盛況でした。岡大、保健所医療推進課、医師会が協働で「ベストプラクティスを検討」の段階からかかわらせて頂く中でいくつもの気づきがあり。専門職として重要な項目を細分化して評価を行うことで自身の強みも弱みも自覚することが出来た。また当日参加された方々からは「ベストプラクティスって何?」「質問項目が細かい」など不慣れな印象、戸惑いなど多少感じましたが、多職種が自己評価をもとに意見交換を繰り返すことでお互いの立場や役割を共有することが出来た。自己評価すべて「1」としている薬剤師になぜ「1」なのか伺うと調剤薬剤師なのでまだまだできることがあるのかもしれないが時間が足らない。一方「3」と評価した薬剤師は自分ができること明確にして地域に出かけて行っている。人文の出来ることを周囲にも知らせているとの事を伺う。確かに薬剤師に限らずその方の専門性を知り連携するのとしないとでは内容に大きな差が生じる。よい連繋で専門性の高い支援を繋ぎ、担当者自身も満足度の高い支援を提供するには役割機能の明確・共有化も重要だと認識した。また本日のワールドカフェで得た情報や結果から バランスよく効率的に業務が遂行できるようそれぞれが自己研鑽したり、専門職毎の傾向を把握することで有効な研修教育プログラムを組まれるかもしれないなど有効性の大きさを感じた。
(森)
投稿日時: 2014年07月31日 (1016 ヒット)