「在宅パス」講習・検討会(その1)
日時:平成23年6月9日(木)17:00〜19:00
場所:岡山医療センター
御津医師会担当:大橋 基 副会長
司会 岡山県介護支援専門員協会 堀部 徹 氏
1. 「在宅パス」の概要
岡山光南病院 西崎 進 氏
2. 脳卒中治療の基礎知識
岡山医療センター 大森 信彦 氏
3. 「在宅パス」記入のための身体所見のとりかた
岡山中央奉還町病院 宮島 和則 氏
4. 「在宅パス」マニュアルの説明
ケアプランサービスほのぼの 丸田 康代 氏
5. 在宅医の立場から
大橋内科医院 大橋 基 氏
6. 質疑応答
在宅パス普及プロジェクトの一環として、在宅パス講習会がケアマネージャーを対象に開催されました。
当初からこの在宅パスへ関わったものとして少し解説をさせていただきます。
そもそもは厚生労働省の大きな方針により県知事主導で地域医療計画が策定される事になり、寝たきりの原因として重要な、大たい骨頚部骨折と脳卒中に関して、連携パスを運用すると新たに保険点数がつくようになりました。(H18年の改定)
具体的に解説しますと、急性期病院(県南東部では岡山医療センターと岡山日赤病院)が計画管理病院となり連携パスを作成します。回復期リハビリ病院・在宅を担う医療機関も計画管理病院が主催するパス運用会議(年3回計画管理病院にて開催)に参加することによって保険請求する権利を得ます。もちろん保険請求のためには、中四国厚生局に指定の書式で申請する必要はあります。急性期から回復期へ紹介すると急性期病院へ900点の加算・回復期から在宅または介護施設へ紹介すると600点が回復期病院へ加算されます。
パスには患者さんに提示するオーバービューパス(絵入り)(以後OVパス)と医療機関同士のやり取りの在宅パス(細かく書き込まれた医療情報パス)の二つがあります。保険点数的に重要なのはOVパスです。患者さんに説明して納得していただくという事が最も重要ということです。我々在宅のところへ回復期から紹介があった場合、OVパスにサインして急性期病院へ送り返すと300点が在宅医療機関で加算可能です。
在宅パスはなくても保険請求には何ら支障はないのですが、もし在宅から再発して急性期病院へ入院するような事態になった場合、再度一から始まってしまうことになり、せっかくの連携ツールの意味が薄れてしまう、在宅療養中の様子も含めてパスの運用ができると真の意味での地域連携パスとなるのではないかと考えました(パスの先進地域である香川においても同様の取り組みがなされていました)。もう一つの理由として、脳卒中のパス使用患者の在宅復帰率が増えていない状況がありました。
県からの予算もつき東備保健所の二宮先生の音頭で東備地域の医師会・歯科医師会・看護協会・薬剤師会・ケアマネージャー・歯科衛生士など関係団体の代表が招集され、在宅パスを作れないかとの相談がありました(この経緯は御津医師会のメールで報告済み)。結局急性期病院代表で医療センターの大森先生・回復期から光南病院の西崎先生・ケアマネ協会から堀部さんと丸田さん他2名のケアマネージャー・在宅からは小生が参加して作成会議を約半年かけて数回行いました。小生が主張したのはMDSの会合でも繰り返し述べたとおり、ケアアセスメントが大切なのでとにかくアセスメントを意識してニーズを拾ってくれということです。ケアマネージャーも病院の先生も大変協力的で現在のものができました。まだ完成形ではなく今後変化していけばよいと考えていますが、面白いものができたと思います。しかしこのままでは誰も使わないだろうからと、普及プロジェクトが光南病院の西崎先生の発案で始まりました。
ケアマネ対象に在宅パスの作成意図と使用方法を講演する(各福祉事務所単位で一回ずつ)。北地区は6月。そしてその後は症例検討会を同じように開催して、パスの問題点・改善点を明らかにして普及に努めるということになり現在進行中です。
医師にとって在宅パスは自ら記入して使用するものではなく、患者さんの状態を確認してケアマネージャーあるいは多職種(口腔ケア・薬剤管理)と連携するツールとして存在している、ということですが、記入に要するケアマネの努力を評価し連携する地域の開業医が増えることが患者さんにとっても重要なことだと思います。御津医師会の地域では個人の医師としてだけでなく医師会として在宅パスへ理解と協力をしますよというメッセージを送りたい、と思っています。
皆さまには別添の資料に従って連携加算が取れる医療機関になっていただきパス運用会議に出席して、算定資格を得ていただきたいと思います。
(大橋)
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投稿日時: 2011年06月20日 (2154 ヒット)
御津医師会&榊原病院 第1回循環器勉強会
日時:平成23年5月20日(金)19:30〜20:30
場所:岡山北ふれあいセンター第2・3研修室
担当:塚本眞言副会長
内容:循環器領域における薬物療法
講師:心臓病センター榊原病院
伴場 圭一 内科部長
出席者
大橋、駒越、黒住、近藤洋、須江、菅原、塚本、津曲、鳥越、難波晃、深澤、
森脇、山下、山谷、 事務局・岡田、
榊原病院・4名
心房細動について病態から治療まで非常にわかりやすく、具体的に丁寧に解説いただきました。
*プラザキサの紹介をはじめ抗凝固療法、抗血小板剤治療は効果よりも安全性を重視するすることの重要性
*PT-INRの注意点
*脳梗塞の二次予防にはアスピリンが好ましい
*心房細動での脳梗塞予防にはワーファリンが好ましい
など多くのポイントをご教授いただきました。
次回は10月を予定しています。
(塚本)
投稿日時: 2011年06月10日 (1639 ヒット)
御津医師会主催第10回糖尿病勉強会
日 時:平成23年4月22日(金)19:30〜21:00
場 所:岡山医療センター
講 演:糖尿病と大血管障害
講 師:岡山医療センター 循環器科 宗政 充先生
担 当:塚本眞言副会長
共 催:武田薬品工業
参加者
岡山医療センター:肥田先生、利根先生他
御津医師会:塚本、駒越、大橋、深澤、山下、津曲、吉武、事務局・岡田
雨模様の中、第10回御津医師会主催 糖尿病勉強会 が開催されました。
『糖心連携』の重要性についてわかりやすく解説いただきました。
また、アスピリンとプラビックスは保険診療上併用する必要があるなど具体的で
大変有意義な講義でしたが、会員の参加が7名と非常に少なく、今後の勉強会の
あり方につきまして不安を感じました。
(塚本)
投稿日時: 2011年05月18日 (1215 ヒット)