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3月北区在宅医療推進協議会

日時:平成25年3月14日(木)19:30〜21:30
場 所:岡山医療センター 西棟8階大会議室

参加者:計28名
富山(民生委員)、臼井(岡山市民病院)、水田(水田法律事務所)、土居(岡山大学)、
松岡(岡山市保健所)、徳田・大谷(岡山市)、黒原・横田(国立医療センター)、
高塚(グッドライフ)、板野(高木薬局指定居宅)、大呂(マスカット薬局)、
弥園(いちのみや薬局)、古谷(北包括)、森(香和サブ)、清瀬(中山サブ)、
森下・小林・歌野(岡山純心会)、宮本(ひなたぼっこ介護)、仁井谷(のどの居宅)
御津医師会:森脇・深澤・清藤・原田、事務局:岡田、連携室:成広・冨田

1,自己紹介

2,意見交換
<困難事例への対応について>
安否確認ができない例について
水田弁護士より
・窓を破って家に入り安否を確認することについて、無理やり侵入しなかったので患
者の生命は助からなかったが器物破損、不法侵入は言われることは無い利益と、窓
を破って侵入し患者の生命が助かった事の利益、というように対立する利益という
ものがあり、どちらが優先か、メリットが大きいかと考えた結果、一般的には生命
よりも優先されうる利益はないのではないか。
 個人情報保護法に関しても同じことが言え、法を気にしすぎて患者の安心した生活
を守れなければ意味がないのでは。
・確かに気にしすぎるのは良くない。しかし、結果として法律や行動を起こした後の
周囲の人間の評価が頭をかすめ一歩スタートが遅れる為、スタートが遅れる事を防
ぐための何か予防策はないものか。
水田弁護士より
・事前に患者、利用者から許可を文書で取っておく。(こういう状態になったら家に
入ることを許可するなど)、または、利用者・患者に携わるチームで何らかのルー
ル(ガイドラインのようなもの)を決めておく。その場合、承諾の範囲などを決め、
弁護士などの法律家にチェックをしてもらうことが理想。
⇒承諾の範囲を決める際に必要になる情報は、普段から本人と接している地域の人
が情報を寄せることが必要
・「安心カプセル」にしても今のシステムではどちらにせよ誰かが不法侵入をせざる
をえない。

<津高・一宮地域に置いて在宅医療を推進するにはどうすればよいか?>
・岡山医療センターの地域連携室の考えは、急性期からぱっと手を放すのではなく、
徐々に地元の診療所の比重を多くしていく、徐々にスライドさせていくことが理想
であり、また病院の医師と患者の関係ができていればいるほどスライドさせやすい。
 ⇒今後は地域連携室発信ではなく、院長発信で、また、病院内の各診療科の医師が
それぞれに方針を出すことが理想。
・急性期の病院からすれば介護サービスで生活できそうな患者は退院してベッドを開
けて欲しい気持ちがあるにも関わらず、後方支援ベッドが不足しているため、ベッ
ドが空かず、結果救急を受け入れられない。
・岡山県のかかりつけ医検索は情報量としては多いが、正確性に欠ける。
・岡山市民病院は「二人主治医制」をとり、患者にとって利益があることをしっかり
説明して伝えることが地元の医師に返しやすくなると考えている。今後は、外来患
者についても近くのかかりつけ医の紹介を連携室が行うなどして外来患者の調整
が課題。
・診療所の医師の中でも自ら専門医として仕事をしている医師へは逆紹介しづらく、
やはり地元で診るとなればプライマリーケア医として診療している医師が望まし
い。
 ⇒患者や家族の中には「専門医」でなければダメという患者もいるが・・・
・3月9日に行われた中区の市民と専門職による在宅医療・介護意見交換会の中で挙
げられた意見として、目立ったものはマンパワー不足についてであった。特に訪問
看護師の人手はすでに頭打ちである。
 ⇒看護学校のカリキュラムに訪問看護、在宅看護が取り組まれたのが10年以内で
あるのでこれから徐々に在宅看護に対し興味をもってくれる世代が増えることに
期待。
・訪問看護師としての研修は明確なものがあるわけでなく、各事業所で行っており、
先輩看護師について現場で教えられ、自ら学んでいくことが必要な為、環境が整っ
ていない。
・病棟看護師を長年やっていや人が在宅看護分野にくると戸惑うことが多いため、な
るべく若年のうちから訪問看護に来てほしいが、単身利用者の自宅へ行きアセスメ
ントするにはアセスメント能力が低すぎるというジレンマがある。
・また訪問看護スタッフが増えない要因として、24時間365日対応が求められること
にある。家庭がある人であれば特に夜対応しづらい。複数に事業所で連携して対応
すればよいがまだサンプルもなく、また夜間緊急時加算の問題で連携しがたいのも
また事実である。
 ⇒まずサンプルを作ってみることが大切。予算などはあとからついてくるはずであ
る。それまではとりあえず、医師にまかしておけばいいのでは。

<後方支援について>
・回復期病院の退院支援についてはどうなっているのか?
 ⇒結局、患者や家族を安心させることが急性期や回復期、施設から在宅へ返す早道。

今後の課題
 緊急時の開業医の緩いネットワーク作り(情報交換をどうするか?)
 緊急時の訪問看護のネットワーク作り(情報共有をどうするか?)
 後方支援病院、後方支援施設の情報

<最後に>
 今回岡山医療センターの内部に向け在宅医療についてのアナウンスを行っていただき、御津医師会の事業を強く支援していただいたことについて、利根淳仁先生並びに地域医療連携室の皆さまにお礼申し上げます。

3,次回予告
 日時:平成25年4月11日19:30〜
 場所:岡山中央病院2階セミナー室                        (連携室)
 

投稿日時: 2013年04月17日 (1171 ヒット)

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