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岡山中央病院・御津医師会症例検討会

日時 平成27年3月12日(木)19:30〜21:00 
場所 岡山中央病院

参加 73名

医師20名、看護師27名、保健師3名、MSW8名、PT・ST4名、ケアマネ3名、事務8名
(御津)駒越、大橋、森脇、難波晃、鳥越、近藤、深澤、清藤、 
事務局・岡田、 連携室・森

 


事例検討                                                                                                            「急性期病院から在宅医療・介護連携にむけて〜ときどき入院ほぼ在宅 在宅への協
働をめざして〜」                                                                         
座長:森脇内科医医院 (御津医師会) 森脇和久先生

事例1) 岡山中央病院 外科 酒井 亮先生                                                                           S状結腸癌術後再発の症例〜在宅看取りに至ったケース〜                      
担当医の転勤等の状況から患者に予後の説明が十分出来なかった。『急性期の治療を終えた患者をどこで診ていくのか、地域に帰った患者のその後が気になっていた。』最後まで支援できなくて残念だったが、患者が亡くなられた後、家族とケアマネが報告に来てくれた。今後、しっかりした家族・ケアマネと元気のいい医者が居れば、どんな患者も在宅で対応できると知った。今後は患者の意向が在宅ならば 病状悪化を理由に移行を躊躇せず、良い時期に在宅緩和ケアへの移行・在宅医師へのバトンが渡せるよう考える。在宅を選択して難しいようならば次の療養の場を検討するようにしたい。                                                  報告後、移行時行う、本人・家族へのご説明等として「移行準備・予期せぬ入院等どのように行っているのか」との質問を頂き、往診専門医より『主治医交代のカンファレンスで初めて患者・担当医に合った瞬間関係の良さは理解できる。患者さんとご家族に今後の方針として「苦しくないよう痛くないように支えます」という事を伝え、その後の支援を開始する。』とご意見を頂く。この他、在宅緩和ケア開始に際してレスパイト準備も必要に思うなど意見も聞かれ、これに対して、緩和ケア病棟師長より、奉還町病院緩和ケア病棟での短期受け入れが可能との情報を頂く。                                                                                                                            

事例2)大橋内科医院 大橋 基先生                                                            誤嚥性肺炎の治療後に妻と共に入所した症例
在宅診療で困難となった場合、緊急受け入れ可能な医療機関が不可欠であり、こうした地域医療を守るため急性期病院への不要不急の搬送を減らす必要がある。さらに高齢者の場合、入院をすることにより、ADL・IADLの低下のリスクも高くなる。『患者を治す場所は地域』として在宅トリアージ・アドバンスケアプランの重要性が明確となっている。

事例3)岡山中央病院 循環器内科 寒川 昌信先生                                                   慢性心不全急性増悪を繰り返す症例・介護者サポートで転院可能に至ったケース                                                 過重な介護が予想され、家族の性格なども加味して、本人に在宅療養の希望はあったが現実的に困難と考え、自宅近くの医療機関での看取りを支援した」という病院スタッフに対し、「本人が家に帰りたいと希望している場合、家族のマインドケアにて在宅が可能ではなかったか?」「どの様な条件が揃えば在宅が可能になるのかその基準は何なのか?」など、往診専門医からのご質問を頂き、訪問看護師より家族の繋がりの深い家庭、繊細で興奮なども度々みられるケースだった。家族・関係者で検討の結果、家族として良い関係の保てる(距離?)自宅近くの医療機関を看取りの場所として選択したとの補足情報を頂く。

事例4)森脇内科医院 森脇和久先生                                                “ときどき入院、ほぼ在宅”を可能にするためには 地域医療の受け皿を確保する、急性期病院との連携や医療資源の有効活用・機能分化が重要であり、急性期病院の機能と地域医療を守るため在宅トリアージ機能を有するハブ連携室への期待が高まる。(御津医師会会員医師からのコールで疾患・重症度等に応じた受け入れ先を調整するもの。)
超高齢化社会、多くの高齢者が加齢変化により複数の疾患を抱え医療を受けながら暮らしている。それぞれの方の健康を守り活力ある生活を維持するために御津医師会は急性期病院・在宅スタッフ・地域との良好な連繋体制を構築してきたが、今医療機関同士のしなやかな連繋で更に充実した、在宅医療『ときどき入院ほぼ在宅』の実現に向けて新たな取り組みが動き始めている。

・急性期病院の存在が在宅療養のハードルを低くして地域の安心につながればと思う。
(急性期病院院長)
・搬送される高齢の生活習慣病患者に対してのコントロールは難しい。
入院すれば治るなど家族・本人の期待感と現実的治療のゴールの摺合せに課題を感
じる。(退院調整NS)
(連携室)

投稿日時: 2015年04月16日 (1049 ヒット)

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