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2020年6月巻頭言

 巻頭言

 
御津医師会会長 中山堅吾
 
 私は子供の頃、親父から「お前は頭は悪くないが、その使い方を知らないので使い方を勉強しろ」と言われたことがあります。その頃は何を言っているのか訳が良く分かりませんでしたが、最近になりこの言葉を思い出し、頭の使い方って何だ?と思い始め、今になって頭の使い方を勉強しております。医師会長になって初めて分かることがあるのですが、岡山県や岡山市また県医師会等から日々医師会事務局経由でメールが入って来ますし、また日々次々と色々な問題が起こってきます。重要事項とそうでないもの、その順位も含め頭を整理しておかないと、場合によっては直ぐに判断を求められる事案もあります。私の判断一つで会員の不利益になることもありますので、否応なしに頭の使い方を勉強させられております。親父の言いたかったことと同じかどうか分かりませんが、問題が起こった場合その時々で柔軟に、またポイントを整理した頭の使い方としろと言うことだったのかもしれません。チコちゃんの「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と同じことですかね。
 余談が続きますが、知り合いのI先生から聞いた名言がございます。「好きになってもらわなくてもいいが敵は作るな」。医師会長としてのこれからの2年はこの言葉を座右の銘にしてやっていこうかと思っております。ついでに私の好きな言葉をもう一つ言えば、「他力本願」という言葉があります。副会長、理事の先生方にお願いですが、私にしっかり「他力本願」させて下さいませ。
 さて、本題でございます。御津医師会に岡山市地域の吉備医師会が合流して6年が経過しました。岡山県では異例の医師会合流でありました。私は2年前に会長に就任しましたが、就任してすぐに西日本豪雨災害が起き、最後は新型コロナウィルス感染症で幕を閉じた2年間でございました。松山県医師会長もそうですが、2年前に就任された会長は大変だったと我が身も加え同情いたします。西日本豪雨災害の地元であった吉備医師会平川会長はもっと大変だったと思います。経験して分かったことですが、このような事態に対して地区医師会だけで何が出来るかと言われれば、出来ることは限られております。現に西日本豪雨災害時の時でさえ地区医師会の会員の安否を確認するだけで手いっぱいでした。今考えますと、せめて地区住民の健康管理に避難場所へ医師を派遣するべきであったと思っておりますが、平素よりシステム化していないとなかなか出来ないものです。緊急連絡網は新たに作り直しましたが、2期目には災害や新型感染症発生時における御津医師会としての対応を、岡山市医師会連合や岡山市医師会とも連携を取りながら構築して行こうと思っております。
 また、現在の新型コロナウイルス感染症に対しては、県や市及び県医師会からの情報や指示を会員の皆様にしっかりと周知し、また逆に診療所や病院の先生方の声や実情を行政や県医師会にしっかりと伝えていきたいと思います。診療の現場では、病院の先生方も同じですが我々開業医も自分の身を守りながら来院する発熱患者に対して、淡々と医者としての使命を全うするしかありません。4月10日号の県医師会報に松山先生も書かれていましたが、発熱や上気道症状を理由に、当該患者の診察を拒否することは医師法における”正当な理由”には該当しません。最低でも話を聞き、必要があれば適切に帰国者・接触者外来または診療可能な医療機関へ誘導するという医者としての義務があると思います。
 話題が変わりますが、ここ数年国の施策で病院の統廃合やベッド数の削減が行われております。いわゆる医療構想調整会議です。しかし、災害時やこの度の様な感染症が流行すると、一つでも多くの病院があった方が良いと思わざるを得ません。またここに来て、外来機能評価として市街地の開業抑制的な動きも見えてきました。他方、中間山地等の郡部では開業するのに学校医や介護保険認定審査員になる等の条件を付けております。これはある意味医者が少ないので仕方がないとは思いますが、開業資金は必要ですし人口が少ない郡部では収入も少ないと思われます。人口減少地区で開業される医者に対しては、例えば税制面での優遇等恩恵があってもよいのではと考えております。
 この様にいつ起こるかしれない大きな災害や今後長引く新型コロナウイルス感染症、またさらに新たに発生するかもしれない感染症等への対応、そして人口の減少に対する医療改革や診療報酬の減少等、医師会としても問題は山積しております。県医師会から地区医師会へ、また各医師会同士のゆるぎない信頼関係を持ってこの難局を乗り切らなくてはならないと考えております。医師会は診療所や地域の病院のために、また地区住民のために今が頑張りどころかと思っております。特に地区医師会は医師会員のための利益共同体(組合)です。ぜひ会員の皆様の力と知恵をお貸しください。医師会は理事の先生方の協力で運営しておりますが、理事は報酬もなく、個人的な利益もありません。難波経豊先生、塚本眞言先生のお言葉を借りれば”医師会に対する熱い思い”だけでやっております。私としては一人でも多くの先生に理事になって頂き、力を貸して頂ければ、私の大好きな「他力本願」もやりやすくなるのですが・・・何卒本年度もよろしくお願い致します。
 

投稿日時: 2020-05-28 14:35:35 (28 ヒット)


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