2021年7月 巻頭言

巻 頭 言
    

御津医師会会長 中山堅吾

 

 今年になり増々コロナ狂騒曲が鳴り響き、コロナに振り回され大変な半年間でございました。最近ではコロナコロナと耳の奥底で耳鳴りを感じております。幻聴でしょうか?
 熱が出た患者さんが来るたびに防護服を着て車で待っている患者さんのところに行きPCR検査をするのもさすがに慣れて来ました。検査には慣れてきたのですが、それ以上にコロナワクチンの準備が一個人診療所では大変でございました。その面倒な作業はまだまだ続いておりますが、先生方も同様にかなりのエネルギーを費やしたと思います。岡山県、岡山市から次々と送られてくる指示や情報、資料に戸惑い、やっと理解するとすぐに変更、追加の情報が入ってきました。行政もそれこそ不眠不休でやっておられたとは思いますが、次の指示が来ても余りにも時間的な余裕がなく、情報も交錯して戸惑った半年間でした。残念ながら日本の今後の未来を変える大きな問題を今の政府は走りながら、また目先の問題に目を奪われて行っているかの様な印象を覚えました。さらに、V-SYSとかVRSとか、とても私の様なアナログ化した頭では難しい作業が入って来ました。各先生方は本当によく対応してやっておられると感心致します。当医院はパソコンが得意な事務職の方や看護師がいて何とか出来ましたが、一人でやれと言われたら鬱になるかパニック症候群になってしまったでしょう。やっとコロナワクチン接種の段取りが出来たと思いきや、今度は予約を受ける段階で電話は込み合い、また予想通りのクレームが相次ぎ、時にはクレーマーの様に同じ人から何度も怒りの電話を受けた医療機関もありました。電話での対応も耳の遠いご老人が多いため当院の事務職は息が切れ声枯れしておりました。
 さて、コロナ行政ですが、政府と行政がワクチンも含めコロナウイルス感染症に対して動きが遅かったのではないかとの感想をお持ちの先生方は多いと思います。たとえば法律的な問題があれば速やかに法律を改正してもっと積極的に動いていれば、イギリス政府ほどではないにしても、このワクチン接種は少なくとも1か月程度は早くなったのではないかと考えております。イギリス政府の今回のワクチン接種の早い対応は、あくまでも結果論ではありますが国家として賞賛すべき対応だと思います。たとえワクチンの効果が期待したほどではなかったとしても、また感染者が減少せずワクチンの早期対応が無駄に終わってしまっていたとしても、それは許される政府としての予防的対応だと思います。日本はコロナ患者が減少した昨年夏以降に経済効果を狙ったにしろGOTOキャンペーン等々に力を入れるだけではなく、この時点である程度現在の第4波を予想して準備していたら、少しは感染の波を防げたのではないでしょうか。
 最後に勝手な私的意見を2つ程述べさせて頂きます。
 1つ目ですが、これまで地域医療構想調整会議等で議論されてきた公的病院は、職員の報酬を倍にしてでも、コロナに特化した受け皿病院として活動されてもよかったのではないかと思っております。私立病院ではなかなか出来ないことです。今回の様な未曾有の感染症がまた今後も起きないとも限りません。また災害時の地域拠点病院としてもこれら公的病院に出来ることはまだ沢山あるのではと勝手ながら考えております。
 2つ目ですが、飲食店や自営業は感染リスクが大きいとのことで時短営業や休業を要請されておりますが、これらの方々はご自分の感染リスクも大きいということにもなりますから、自制を求めるならワクチン接種の優先順位に入れるべきではないかと思っております。
以上ダラダラとこれまでの私的な総括的な思いをつづりました。予防接種もこれから一般接種が始まりさらに忙しくなると思います。診療所、病院の先生方は一般診療と掛け持ちで大変だと思いますが、この未曽有の国難に対して我々医師が地域住民のコロナに対する砦となっております。お身体に気をつけて、もう一頑張りお願い申し上げます。
 

投稿日時: 2021-06-30 15:10:03 (31 ヒット)


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