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2011年6月巻頭言

                                           御津医師会会長 難波 晃
  御津医師会が地域医療に関連したプログラムを始めてから3年余が経過しま
した。すべてのプログラムは菅波前会長の発案により始ったといってよいと思
いますが、当初は私にとってもその意義や実現性に関しては全くの暗中模索と
いうのが実情でした。しかし3年が経過した現在御津医師会が地域医療を進め
ていく上で無くてはならないものになったと思われます。
 平成19年厚労省により制定された糖尿病、脳卒中、急性心筋梗塞、癌の4
疾患また救急医療、災害時医療、僻地医療、周産期医療、小児救急医療を含む
小児医療等の5事業に関しても、岡山医療センターとの糖尿病勉強会、昨年度
末の糖尿病ワールドカフェ、今年から始まった心臓病センター榊原病院との循
環器病に関する勉強会、岡山空港を念頭に置いた災害救急医療訓練やさらに夜
間診療輪番制、有事医師派遣制度等のプログラム実施により、全てではないか
もしれませんがほぼ対応することができており、一地区医師会としてはまずま
ずの活動内容ではないかと考えます。
 これら活動の集大成として御津医師会地域医療シンポジュムがあるわけで、
こういった会の実施により基幹病院、地元開業医、地区住民の方たちとのお互
いの顔の見える強い絆、連携がさらに育まれていくことを期待しています。
 今年は第3回地域医療シンポジュムの開催を10月22日(土)予定してお
ります。会員の先生方のお一人お一人の認識、ご協力が必要です。よろしくお
願い申し上げます。
 私事を一つ。今年の5月連休中、小生の趣味である合唱活動の一環としてド
イツライプツィヒ・聖トマス教会で演奏会をしてきました。この教会は音楽の
父・バッハが長く楽士長を務め、また彼のお墓があることでも有名な由緒ある
教会です。指揮者のライプツィヒ音楽大学音楽監督デビッド・ティム氏とは合
唱団として長い交流があり、彼の率いる楽団バロック・アンサンブルの伴奏で
演奏しました。感動したのは、やはりプロの音楽家の自覚は違っており、演奏
会自体は大きいものではありませんでしたが、ドイツ人気質というのか練習の
時から気迫あふれる非常に真剣な指揮で音楽作りをしてくれたことです。もち
ろんその真剣さは合唱団員全員に瞬時に浸透し、感動的な演奏会になりました
が、ティム氏の人間性を垣間見た思いがしました。やはり何事によらずまじめ
に追求していくことの大事さを再認識させられる心持でした。演奏会の収益金
はドイツ大使館を通じ東日本大震災への義援金として寄付することができまし
た。

投稿日時: 2011-05-30 12:57:58 (2264 ヒット)


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