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2015年9月 巻頭言

                                   御津医師会理事 津島知靖 
 本年度から、御津医師会理事に就任させていただきました。岡山医療センターでは、4月より副院長を拝命し、同時に地域医療連携室長を併任しています。よろしくお願いいたします。また、泌尿器科医が本職で、特に癌を専門にしています。PSA高値など泌尿器科癌が疑われる患者様がおられましたら、ご紹介いただければ幸甚に存じます。
 さて、本年4月は消費税が5%から8%に引き上げられました。また、診療報酬の改訂も行われました。消費税増税分の補填分を含めて本体部分が+0.73%、薬価・材料が-0.63%で、全体で+0.10%とされています。会員の皆様の感触はいかがでしょうか。消費税引き上げ分がそのまま負担増になっているのではないでしょうか。
 岡山医療センターでは、様々な影響を被っています。団塊の世代が全員後期高齢者となる2025年に向けて、今回の改訂では過剰な急性期病床を削減し、在宅医療の強化に舵を切りました。特に対象となったのが7対1入院基本料を算定している約33万床の削減です。その一つが、医療・看護必要度です。以前から医療・看護必要度は必須項目として、7対1入院基本料の算定には必要でした。しかし、今回の改訂では項目の見直しが行われ、この医療看護必要度の新基準を満たす医療機関は、厚労省の試算では、56.5%でした。医療・看護必要度を満足する患者の割合が15%以上でクリアですから、6人に1人で良い計算になりますが、そう簡単ではありません。当院の4月以降の平均在院日数は10.8日で、入院日当点は8,000点を超えています。急性期病院として、一流だと胸を張れる数字ですし、他の施設と比較して高度な急性期医療を提供していると自負しています。この様な当院でさえ医療・看護必要度15%のクリアには苦労させられています。看護師を対象とした講習会や、病棟毎の医師と看護師が参加した勉強会を開催して、対応を協議しています。厚労省の本気度は垣間見えますが、力ずくの制度変更は現場の混乱を招き、急な舵取りは、全体のバランスを失わせる事態を起こしかねません。今後の経過を見守りたいと思います。
 さて、昨年度から満床のため、御津医師会の皆様の救急依頼をお断りすることもございました。岡山医療センターは敷居が高いと感じておられる先生方もおられるかもしれません。岡山医療センターは,平均在院日数を短縮することにより、緊急入院用のベッドを確保しています。昨年の平均在院日数は11.5日でした。この日数でも他に誇れる数字ですが、本年度はさらに短縮し、10.8日となりました。病院職員の努力の賜物と考えています。御津医師会の先生方のご期待に応えるべく、いろいろ取り組んでいますので、気軽に声をかけていただければと存じます。泌尿器科の患者様もお待ちしています。 

投稿日時: 2014-10-01 12:26:19 (914 ヒット)


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