2011年5月巻頭言
御津医師会副会長 大橋 基
医療連携における地区医師会の役割については一貫して考えているところです。そのひとつの答えとなりそうなイベントを開催できました。東日本大震災後の対応に追われる中でしたが平成23年3月30日に行いました糖尿病地域医療連携意見交換会です。
御津医師会ホームページにも載せましたが、岡山医療センター・岡山済生会総合病院・榊原病院の糖尿病専門医の先生方、管理栄養士・地域医療連携室の方、吉備医師会・御津医師会の会員と岡山市保健所の松岡先生に参加いただきました。医師会員もプライマリケア医のみならず眼科専門医の方々にも参加いただきました。最初に震災にあわれた方々、支援に駆けつけている同僚への思いを今一度思い起こしてから会を始めました。ワールドカフェの「自由な雰囲気」、「創発的な対話」というコンセプトのなか、セッションのテーマは「こんな連携ができれば理想的という期待や夢を話してください」というものでした。糖尿病の医療連携・患者指導などで日ごろ感じていることに関しての意見交換が行われました。そもそもは地域での医療連携を密にするためにと岡山市保健所の声掛けで始まったものですが、多職種、多医療機関、更には保健所といった行政機関が一堂に会すべく連携が取れるところが地区医師会という組織のすごいところであると共に果たすべき役割であると改めて認識した次第です。
医師会以外のどの組織が声掛けをしてもここまでスムースにまとまることはなかったのでは無いかと考えます。純粋に地域の方のためにというKeyWordで一つになれるのです。
その医師会に対する評価は芳しいものばかりではありません。しかし、あらためて非常に柔軟にいろいろな問題・組織に対応可能な優れた集団であると認識を新たにしています。地区医師会と云うのはいろんな可能性を秘めた組織だと思います。そしてこのような取り組みに積極的になれたのは、2回のシンポジュムで形成された関係性と自信によるところが大きいと思っています。
さらなる展開のために会員の皆様のご理解、ご協力をお願いします。
投稿日時: 2011-04-28 11:30:57 (2169 ヒット)