2015年1月 巻頭言

                                    御津医師会会長 駒越春樹 
 新年明けましておめでとうございます。
 2015年、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
 「地域包括ケア」というおおよそ中学校区を区域とする医療・介護のシステム作りが、急速に進められてきています。今から先数年以上地域医療にかかわる予定であれば、先を見通して覚悟を決めていく必要があります。我々の多くはかかりつけ医として長期にわたり地域の住民の皆様と関わり、時が経過してやがて在宅医療に移行してもさらに関わりが続きます。このような診療所の医師はもちろん、急性期医療に特化した病院の医師にも在宅医療連携をいかにスムースにするかということが求められてくるのではないでしょうか。この両者をつなぐ場としての医師会のあり方を考え、進めていく必要性を感じています。
 地域包括ケアでは医療・介護だけでなく、買い物や、娯楽から始まり権利保護など生活の視点も同時に考えていくことが求められています。医師会として地域づくりの提案をしてゆくことも求められています。御津医師会としては、夜間診療輪番制度の立ち上げをきっかけにして地域の町内会長さんとの協定を結んでいます。地域のことは地域に聞けという思いで、地域の方々の直接のご意見を聴くとともに、地域に密着して活躍しておられる会員の皆様からのご意見を聴くことが重要です。ぜひ御津医師会の活動に参加できるときにはご出席いただき、ご意見をおきかせいただきたいと思います。
 御津医師会は岡山市北部を中心とする地域の医師の集まりです。これまで会内南北での事情の違いが相互理解の壁になることもあったと思います。津高、一宮地区は医療機関、介護施設に恵まれていますが、今後急速な高齢化に対処するため様々な組み合わせのチームを作り、意思疎通をどうするかが大きな問題です。御津、建部、吉備中央地区は高齢化率が現在すでに40%前後で、サービスが不足がちですが顔が見える関係作りが比較的容易で、ある意味日本の未来を先どりしているのかもしれません。 地域によりそれぞれの特徴があり、参考にしたり、補い合える関係が進化していけばよいと思います。さらに本年4月に予定している高松、足守地区の医師の皆さんとの合流について準備中ですが、お互いの地区での地域包括ケア体制がさらに進むように協力していきたいと思います。
 以上年頭に当たり所感を述べさせていただきました。会員皆様のご指導、ご協力をお願い申し上げるとともに、本年が皆様にとりまして良い一年であることを祈念いたします。

投稿日時: 2014-12-27 10:48:31 (822 ヒット)


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