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2011年9月巻頭言

                                              御津医師会副会長 駒越春樹 
 Tさんは89歳で、お元気で持病の高血圧症のコントロールに通っておられました。数か月前から処方した薬が余るようになり、家族に管理をお願いしていました。今日は厳しい顔つきで「もう薬は飲まない、何を飲まされているかわからん、だれも信用できん。」と興奮してしゃべりつづけました。付き添ってこられたお嫁さんは、当惑し疲れた表情で見守っています‥‥。
 今日本では高齢化が進み、65歳以上の人の数%に認知症が発症するといわれています。日常の診療の中では科を問わず、認知症の方に出会うことが増え、上記のような方の問題行動の対処について相談を受けることも多くなってきているのではないでしょうか。
 先日亡くなられたきのこエスポワール病院の副院長 藤沢嘉勝光生は認知症の専門医で御津医師会の認知症の勉強会で3回にわたり講義していただきました。先生の遺稿の中で、「家族は病名なんかどうでもよい」、診断が正しくできても家族は楽にならない、記憶障害を基にしたBPSDで家族は困っているとのべられ、記憶障害、失行、失認を治療することはできないが、BPSDを予防することは可能だと書いておられます。人間の行動には必ず理由があり、その理由を探ればBPSDを止めることは可能であると述べておられます。
 10月22日午後4時からリーセントカルチャーホテルで第3回御津医師会「地域医療」学術シンポジュムを開催します。認知症を地域でいかに支えるかをテーマとして取り上げています。森脇副会長が中心になり理事会でも検討して内容か固まりつつあります。また近くモニクリング会議で地域住民の方の声をうかがい、その意見を反映したものにできるようにしたいと思います。シンポジュムでは、認知症家族の会からのご意見・要望をだしていただき、認知症の医療面、介護面の専門家の解説、また認知症地域連携の実際の様子を教えていただく予定です。さらに認知症サポート医の塚本副会長に、認知症地域連携マップについてお話しいただくことになっています。まだ時間がありますから会員の皆様からご意見を頂ければ反映していくことができると思います。ご協力をお願いします。
 シンポジュウム終了後、続いて「報告と感謝の集い」を行います。地域の方々、行政、大学の方、また介護関係、病院関係、薬品関係など、多数の方々が毎回参加してくださいます。会員の皆様におかれましては、主催者のお一人として、会を盛り上げるとともに、ご自分のアピールのためにもぜひご参加くださいますようお願いいたします。

投稿日時: 2011-09-06 14:52:37 (1417 ヒット)

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