2019年12月巻頭言

 巻頭言

 
認知症行方不明者捜索模擬訓練
 
御津医師会副会長 塚本 眞言
 
 2025年には全国で約700万人(65歳以上の高齢者の5人に1人)の人が認知症になると推定されています。私たちは2013年、円城小学校区内に「困った時はお互いさま」のコンセプトのもと民間ボランティア組織「円城安心ネット」を立ち上げました。設立当初から地域包括ケアの「自助」「互助」「共助」の精神で「認知症のサポート」「多職種連携」などのテーマで活動してきました。今年は6月に「認知症施策推進大綱」が発表された事もあり「共生」と「予防」を心がけて行動しています。
 具体例の一つとして11月10日に「認知症行方不明者捜索模擬訓練」を行いました。当日は快晴に恵まれ参加者は110人でした。この訓練は地元で認知症の人が行方不明になった時に早く発見できる仕組みづくりや認知症の人に対する正しい接し方などを目的として実施しました。
 まず、基本である認知症の人への対応方法(声掛け)、「驚かさない」「急がせない」など7つの心得と、「相手の目線に合わせてやさしく」「穏やかにはっきりした話し方で(方言を使って)」など7つの具体的なポイントを30分かけて全員で確認し、その後、二部構成で訓練を開始しました。
 一部として前もって決めておいた徘徊者役の男女3人にはそれぞれの予定地に移動してもらい、捜索隊は5人1組として「行方不明者情報シート」の内容を目安に捜索活動を開始しました。本部(かもがわ総合福祉センターに設置)には現地の捜索隊から防災無線とスマホを使って逐一報告が入り、最終的には全員無事、発見、保護することができました。
 二部では「GPS装置(位置情報を示す発信器)を身に付けている認知症の人が、行方不明になった」という想定のもとに捜索活動を行いました。猟友会、消防団、警察などの協力のもとスマホで大体の遭難場所を特定した後、周りに草木が生い茂っているとの想定で小型無人機ドローンを使用(大阪航空局認可)しました。上空30m〜100mからの映像を本部の大型テレビモニターでリアルタイムに監視し、草むらの中に倒れている人を発見、担架を使用し無事保護、救出することができました。
 反省会では、今回のような企画を継続することの大切さと若者(児童、生徒)に参加を呼びかけることや普段から地域住民の顔の見える連携の重要性などの貴重な意見が多数出ました。
 今後とも住み慣れた地域の中で、自分らしく暮らし続けることができる社会になるよう、地域包括ケアシステムの歯車の一つとして地域住民の皆さんと一緒に頑張りたいと思います。 
 

投稿日時: 2019-11-28 13:36:59 (11 ヒット)


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