御津医師会副会長として
御津医師会に入会させていただいてから22年目を迎えます。(亡父の時からですと半世紀近くになります。)御津医師会は津高、一宮、御津、建部、加茂川と南北に長く、広い地域より構成されています。そこには、過疎と過密の問題が際立っているように思われます。
加茂川地区を例にとると(唯一岡山市ではありません)、昭和30年代に比べ、人口は約6,500人と半減し、診療所は6つの「村」にそれぞれ1つずつ、いわゆる「かかりつけ医」が居られましたが、現在は済生会病院のサテライト診療所2箇所を含め6箇所です。しかし、週2日以上診療しているのは2箇所のみで町内に在住している医師は小生一人だけです。
一昔前は医師を中心とした医療であり、医師は診療業務に専念することができ、地域住民からも慕われていたようです。
現在は介護保険も導入され、特定健診でも明らかなように、メタボリック・シンドロームを中心とした生活習慣の改善を主とする予防医学が国の方針でもあります。勤務医の過重労働、患者の自己中心的な行動など医療崩壊の始まりを感じさせる問題は山積していますが、医師としての自分の座標は見失うことなく頑張りたいと思います。
めまぐるしく急激に変化する情勢を的確に分析、判断し、過疎地における地域住民に対し、世代や障害の有無をこえて在宅で生活するための一元的なサービスを提供するため、行政、医療機関、民間団体が一体となって対応することが必要であります。この橋渡しこそが、小生に御津医師会副会長として求められている役割だと自覚し微力ではありますが全力投球する所存であります。
会員の皆様の、ご支援、ご指導のほど宜しくお願い申し上げます。
塚本 眞言
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