第69回保健文化賞受賞

投稿日時 2017年10月31日 | カテゴリ: 2017

 保健文化賞
 
御津医師会 会長 大橋 基
 
このたび第69回保健文化賞を受賞しましたので報告します。
 
10月12日帝国ホテルで授賞式がありました。頂くまで賞の重みを十分理解しておらず、若干あわてましたが、なんと4つの賞を一度に受賞しました。
1つが、厚生労働大臣賞、2つ目が第一生命賞、さらに朝日新聞とNHK厚生文化事業団からの賞です。翌日皇居に出向き、秋風の間において天皇皇后両陛下のご拝謁を得ました。
  
 
ご存じでない方のために若干解説を加えますと第一生命の社会事業の一つで、以下の理念の元に顕彰が行われてきたものです。
「戦後の衛生環境が悪化していた中、わが国の保健衛生の向上に取り組む団体・個人に感謝と敬意を捧げる賞として1950年に創設されました。
厚生労働省などの後援を得て毎年実施しており、2016年で68回を迎えた、当社において最も長い歴史をもつ社会貢献活動です。
生活習慣病対策・高齢者や障がい者への福祉・海外での医療や疾病対策など、その時代におけるさまざまな課題に継続的に取り組んでこられた団体・個人を顕彰しています。」継続的にとは10年を超える程度にということです。
 
 
 この間、御津医師会は医師会としてできることを考えてきました。“「見放さないその命」医療現場を守る”をスローガンに掲げ相互扶助を理念とする地域での活動を行ってきました。
地域の方々の命と健康を守るためには我々医療従事者の生活が守られなければならないという考えのもと、有事医師派遣制度を開始しました。

病気やけがで診療ができなくなった場合にお互いに助け合い、三週間にわたり午前中の診療だけは出来るように代診を行うことにしました。
ついで、急性期病院の救急負担を少しでも減らせればと夜間輪番制を開始しました。午後6時から9時半まで電話待機を行い急患に対応する制度です。
輪番制を広報する過程で町内会との信頼関係も深まり新型インフルエンザ流行時の対策として、地域住民参加のドライブスルー型外来診療の訓練を小学校の校庭を使用して行うことも出来ました。

介護保険も始まり、医療介護の連携も必須のものとなりつつあります。御津医師会ではケアマネジャーのアセスメント能力の向上と医師の介護保険に関する理解の向上を目指して活動も行ってきました。
ここ数年は、“生活を分断しない医療(医療の目的は生活に戻す)”という考えのもとに、在宅医療の普及推進も含め、望んだところで療養できる仕組みを考えてきました。

“時々入院ほぼ在宅、時には施設も”をキャッチフレーズにして、入院先に困ったら、「岡山市北部地域合同連携デスク」に連絡すればふさわしい入院先を選定して連絡する仕組みを構築しました。
退院する際には速やかに移行できるよう顔の見える関係づくりのための多職種連携のためのネットワークづくりを行ってきました。「岡山市北部地域病診医介連携ネットワーク」です。 
 
 
地区医師会が頑張るかたちで、新たに始めた活動が10年を経過しようとしており、このたびの評価を頂きました。
これまでの活動は医師会員の理解と協力が無ければ成し得なかったものです。会員諸氏とともに受賞を喜びたいと思います。





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