御津医師会主催 病診連携に向けての勉強会

投稿日時 2009年09月30日 | カテゴリ: 2009

日時:9月17日(木)19:30〜21:00
場所:ケアハウス茶山亭
講師:徳永 敬先生
担当:大橋基副会長 

 

参加者

医師会:大橋、深澤、森脇、菅波、津曲、     岡田
その他ケアマネージャー等:39名 

MDS−HC・CAPsを使用した包括的高齢者総合評価 事例検討会

前回のケースのケアプランを実際に作成してみるという研修会でした。 

  前回のおさらいをしておきます。深澤先生・守包ケアマネジャーの担当で、78歳女性でRAによる関節の変形、痛みがあり日常生活に支障をきたしている方のケースでした。
 要介護度は?、熱心なケアマネージャーと主治医によりニーズは的確にピックアップされて、自立支援・QOLの向上を目指したケアプランが作成されており、クライアントの満足度も高かったのですが、MDSで再度アセスメントをしてしてみました。トリガーされたIADLと住環境をガイドラインに沿って検討してみると、ADLの改善の視点・調理方法の検討・調理の仕方の工夫・調理台など環境の工夫・動き易い導線の確保といった新たな視点が加わり、さらに改善されたケアプランが作成できそうでした。
 アセスメントからニーズを抽出してケアプランを作成するのですが、実際には若干文字にしにくいと感じる場合もありますので、実際にケアプランを作成してみようということにしました。
 また、住宅改修に関しまして、理学療法士・作業療法士の方の専門的な改修案を提示していただき解説していただけると、ケースを提供していただいたケアマネへの的確なアドバイスができるものと考えました。
 実際にIADLの食事の用意について検討しました。何がどう不自由なのかが主治医の実演と写真で示されました。
 そして、ご主人の好きなものを温かい状態で食べさせたいという希望がかなえられるかどうか検討しました。
 その中で、ご主人の主食が必ずおにぎりである理由(本態性振戦がありおにぎりでないとうまく食べられない)も判明し、何でもないようなことにもいろいろな意味があることが分かりました。
 理学療法士と相談しての改善策(調理台の位置を下げる・ワゴンを使用するなど)を提示しながら作業の様子も示していただきました。ご本人のリハビリの効果(腰が伸びて姿勢が若干改善した)もあり、調理に関しては以前に比べてかなり安全に調理できるようになってきていることが示されました。
 ただ、長年の慣れ親しんだ生活空間を大幅に変更することはご本人たちに納得が得られない場合もあり、少しずつ進めていこうということになりました。確実にこのご夫婦のQOLの改善・自立支援に貢献しているプランだと思います。
 MDSだけでは夫婦の機微にまでは思い至りませんが、主治医とケアマネージャーが協力することで、質の高いケアプランが作成できることが示されたと思います。
 住宅改修の相談・リハビリや家庭での運動処方の相談などもでき、多職種協働が実現されたケースとなりました。

 素晴らしい事例検討会にしていただいた、主治医の深澤先生、ケアマネージャーの守包さん、司会でいつもスーパーバイザーとしてアドバイスをしてくださる徳永先生に感謝いたします。                                                                                  (大橋)






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