第5回御津医師会在宅医療を推進する会
〜静岡市静岡医師会・在宅医療先進地との意見交換会〜
日時 平成27年7月25日(土)18:30〜19:30
場所 ホテルグランヴィア岡山 3階クリスタルの間
参加
講師:静岡市静岡医師会 副会長 袴田光治先生
病院医師:市民:今城、済生会:稲葉、中央:酒井、医療センター:後藤、津島、
在宅医師:川口メディカルクリニック:川口
(御津)駒越・塚本・大橋・大守・江原・難波晃・森脇
行政 :岡山県医療推進課:高原・立石、 岡山市医療推進課:福井・小野
事務 :中央病院・太田原、 (御津)連携室:森、 事務局:岡田 計21名
講師 静岡市静岡医師会 副会長 袴田光治先生
演題 静岡市の医療連携 〜病診連携と在宅医療〜
医師会として病診連携、在宅医療推進に先進的な取り組みを展開中の静岡市医師会副会長・袴田先生をお招きして講演会・意見交換会を開催しました。医師会員だけでなく、急性期病院の医師の方々にも参加いただき有意義な意見交換ができました。
静岡では、かかりつけ医推進モデル事業で病診連携の推進と在宅医療を進めるうえでの問題点を確認し地域におけるかかりつけ医の在り方を見直すためにアンケートを実施。その結果、診療所はアクセスが良く、幅広い対応をしてくれ在宅への対応も可能であるが、専門的治療ができない場合があるとか急変時の対応が不安といった問題もあること。病院は、高度で専門的な治療が受けられるし入院もでき安心だが待ち時間が長い、訪問診療に対応してくれないといった問題もあることが分かりました。
お互いの長所をうまく組み合わせられないかという事で、病診連携カードシステム・イーツーネットが始まりました。「患者さんに二人の主治医(かかりつけ医と病院医師)、患者さんの情報共有(診療情報書のやり取り)、医療機関の機能分担(急性期病院と慢性期診療所)」。
しかし、最初からスムースに進んだわけではなかったようです。市民への認知・患者の不安(病院からはなれることによる)・病院側はどこの診療所に紹介してよいのかわからない・病院間、診療科間で意識に差がある・連携患者管理、多様な書類管理をどうするかなど、まさに当地域でもあるこの問題をどう乗り越えたのか?
病院を離れる不安を払拭するために安心カードを発行。その取り組みを理解していただくために市民向けの講演会や医師会と病院医師との連携の会での話し合いを繰り返し、しっかりした連携ができていったそうです。そして、現在も進行中と伺いました。
そしてもう一つの課題である、在宅での療養、看取りの支援をどうするかという事には、三種類のカードシステムを構築して対応しているとのことです。
グリーンカード:在宅で最期を迎えたいと望まれる方へ発行。
このカードを持っている方が急変した場合には主治医が不在なら、救急搬送とは
ならず、在宅当番医がかけつける。救急隊とも申し合わせがすんでいるとの事。
イエローカード:急変時は病院搬送を希望される方に発行。
前もって連携している(患者が希望する)病院へ搬送される。病院は原則断らな
い。情報は医師会にもストックされており、主治医不在の場合には医師会から病
院へFAXもする。
シルバーカード:在宅療養支援診療所の連携のために使用する情報共有ツール
多職種も巻き込んで展開中とのことです。
(大橋)
その後、座談会を行なった。
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