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2020年4月巻頭言

 巻頭言

 
「新型コロナ騒動」
 
岡山医療センター 久保 俊英
 
 さて、新型コロナウイルス感染騒動である。この巻頭言が出るころには、少しは落ち着いているだろうか?執筆時は3月中旬。休校要請があり、入国制限など晋三狂騒曲が佳境に入ってきたところである。
 1月24日、岡山市保健所長が来訪し、新型インフルエンザ並みの対応が必要になりそうなので、市民病院の後方支援の要請があった。当時あまり切迫感はなく、我々も前回大山鳴動して終わった記憶があるので、余裕をもって応対したが、念のため28日に院内で緊急説明会を開催した。また御津医師会からは廃棄直前の防護服を提供して頂いた。
 2月3日にダイアモンドプリンセス号が横浜に帰港してから事態が急展開したのはご存知のとおりである。国立病院機構本部から、同船の患者収容先2病院への応援医師派遣の要請が入った。13日には市保健所長が再訪され、事態は深刻になりつつあり、市民病院が飽和した場合、当院にも近々陽性患者の受け入れを要請することになると伝えられた。
 2月22日には県主導で新型コロナウイルス感染症医療連携会議が開かれ、市保健所長から公的病院への協力要請があった。夜には即日ダイアモンドプリンセス号へ乗り込む医師等の派遣要請があった。
 この頃よりマスコミの報道が一気に過熱してくる。識者?と思しき人たちが連日TVに登場し、色々と不安を煽る。見慣れた日本のマスコミ風景の再来である。24、25日頃の番組で、病院が一番危険、高齢者の処方は電話で受け付けるべきとの放送がなされて以降電話相談が殺到するようになる。28日(金)午後になって、翌週からの休校要請、夜になって、電話処方受付通知、機構本部からは看護学校の卒業式の中止指示と、一気に狂騒曲が佳境に達してきた。そして、3月9日からの入国制限の発動。職員の不安対応のために2回目の説明会を開催した。
 追って、3月13日に第2回の新型コロナウイルス感染症医療連携会議が開かれたが、患者発生後の対応は各医療機関の裁量に任せるということで、我々の不安が拭えないものとなった。
 厚労省、県、市、機構本部、学会から連日入ってくる情報を、消化し、指示を出さなければならない。一番困ったのはマスコミの先行である。マスコミが定かでない内容を放送し、後追いで行政からの通達が来る。また通達発信元により情報が異なることもある。どうも、政府はマスコミに振り回されて、恐らくは厚労省が計画したとおりに事を運べていないのではないかという懸念がある。もっとも、もとより対応が遅いという批判もある。何が正解かは私にはわからない。おそらくどのような施策をとっても批判は出るだろう。しかし、せめて政府には、どう批判されようとも、信念を持ってぶれない対処を願いたい。と願いながら、日頃の自分を振り返って反省しているこの頃である。
 とりとめのない話です。院長になって1年経過しました。まだ未熟ですので、皆さんにはいろいろとご迷惑や不快な思いをさせたかもしれません。なんとなく院長職のコツもつかめてまいりましたので、医師会の方には今まで以上に協力していくよう努力します。引き続きよろしくお願いします。
 

投稿日時: 2020-04-02 11:10:09 (252 ヒット)


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