御津医師会副会長 大橋 基
去る3月5日の臨時総会で次期会長就任を承認いただきました。感謝致します。
抱負といわれましても特段の思いはないのですが、今まで考えてきたことを少し整理して紹介させていただきご挨拶としたいと思います。
現在の医療体制のままでここまで進んだ高齢化の波を乗り切るのは難しいと国が考え始めたのは、後期高齢者医療制度を導入しようとした平成20年ころだと思います。解決策として地域包括ケアという考えが示され、一つの柱である在宅医療を推進するために平成24年在宅医療連携拠点事業がはじまり、来年度からは市町村事業として継続されていくことが決まりました。当初そのモデル事業に参加の意思表示をする際に御津医師会を紹介しました内容をお示し致します。
御津医師会の紹介:相互扶助の精神で「会員の生存権と地区住民の生命と健康を守る」を会是として活動しています。多職種連携のためにワールドカフェ形式のワークショップ(高齢者を地域で支えるには・終末期を考える)の開催をしてきました。更に、脳卒中の在宅パスの作成普及に急性期病院・回復期病院・介護支援専門医協会と一緒に取り組んでいます。ステイクホルダーである地区の町内会長との定期的な会合や愛育委員会での講演などに積極的に取り組んでいます。それらの成果として、地域住民を招待してのシンポジウム(急性期病院の役割と医療連携・認知症を地域で支えるには)を開催し地域との連携を進めています。
何故医師会かという問いに対しては以下のように答えたいと思います。やはり命と健康の問題に最終的にかかわるのは医師です。ただ、地域での多職種協働では、できれば病院のようにヒエラルキーの上部にあるのではなく、お互いがフラットな関係でそれぞれの専門性を生かした意見交換をサポートする立場で活動したいと思っています。地域住民・急性期病院関係者・行政全てに声をかけ得る組織(小生は何でも載せられるプラットホームと呼んでいます。)が地区医師会と云う組織であると思っています。とりあえず、地域での健康・生命の問題に対するには外す事が出来ない組織で、さらには全ての多職種をまとめられる組織として地区医師会を活用することが問題解決の近道であると思っています。
以上のように紹介しました。現在も同じ思いです。これからも、医師会の存在感を示しながら各方面との協働作業で地域包括ケアシステムの構築に参加できればと考えています。ご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い致します。
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