御津医師会の災害救急医療
御津医師会理事・災害救急委員会 難波 晃
今年も8月30日岡山県総合防災訓練が実施されました。晴れの国・岡山は幸いなことに国内でも有数に災害の少ない県ではありますが、それでも他県の災害に関して一医療人としてもなにかできることはないか、考えざるを得ません。また最近危惧されている南海トラフ大地震が万が一にも発生した場合、我が岡山に於いても被害が発生する可能性はあります。大きな被害を出した昨年の御嶽山、また最近の阿蘇山噴火等の火山活動、さらに頻発するマグニチュード4〜5程度の地震(ちなみにこの規模の地震発生は毎月4〜5回は日本中どこかで起こっているようです。)などを考えてもやはり平素からの準備が肝要と考えられます。
岡山県における災害防災訓練は、県・市防災会議の提唱により岡山県警警備課、消防局警防課、また岡山赤十字病院をはじめとする県下8つのDMAT(DisasterMedical Assistance Team 災害派遣医療チーム)等の参加のもと毎年開催され岡山市医師会、岡山市内医師会連合会も参加しております。岡山市内医師会連合会は六医師会の内、順番に一つの医師会が1班の医療チームを派遣するという形で参加しており、来年は御津医師会の当番になっています。(来年度救護班班長の先生よろしくお願い致します。)また岡山空港における航空機事故総合訓練も、こちらは2年おきですが空港管理事務所の依頼により同規模で開催されています。御津医師会はそのエリアに岡山空港があり地元医師会として毎回訓練に参加しています。その責任は重大であり、以前は御津医師会が独自に救急医療資器材搬送車、救難車や空港常設の医療器具の点検等を実施していたこともありました。
御津医師会における災害救急医療は、昭和64年、12代御津医師会長故三村 一先生の岡山空港事故に対応した「岡山空港災害救急医療マニュアル」に始まると考えられます。また現在災害発生時世界で活躍しているAMDAは、言うまでもなく菅波茂14代御津医師会会長が設立、代表を務めておられますが、国連経済社会理事会に認定されているNPO法人であり、近々起こるかもしれない南海トラフ地震に対しても、先日9月12日総社市に於いて総社、丸亀、徳島、高知各市との協定のもと広域での対応プログラムの説明会を開催する等着々と準備を進めておられるようです。今後御津医師会としてもできうる限りの支援協力をし、災害対策を行うべきと考えます。
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