2022年5月 巻頭言

投稿日時 2022-05-11 13:56:43 | カテゴリ: 19代会長 中山堅吾先生

巻頭言 


「ウクライナを想う」

 

あしもりクリニック
吉田 英紀 


 私は平成24年に友人と2人でウクライナとモルドバを旅したことがあります。日本から直行便で約12時間でウクライナの主都のキエフ空港に着きました。どちらの国も旧ソ連邦の崩壊後に独立を果たした国です。特にウクライナは昔から多くの他民族やナチスドイツの侵略などの戦禍に見舞われた歴史があり、国民は自国の独立にことのほか強い愛国心を有しております。郊外には広大なひまわり畑や小麦畑が広がり美しい田園風景に心が癒されます。ちなみにひまわりはウクライナの国花でありソフィア・ローレン主演の映画「ひまわり」もここウクライナのひまわり畑で撮影されたとのことです。ウクライナは美人の産地としても有名で多くのモデルやスター(テニスのシャラポアさん等)を輩出しています。国民性は女性の方が力が強く結婚のハードルが高いため少子高齢化が進んでいるとのことでした。主都キエフには多くの世界遺産の教会や建物があり緑も多く美しい街です。黒海に面したオデッサの町は「ポチョムキンの階段」があり、まことに風光明媚で避暑地として世界中から多くの観光客を集めております。ロシア人も物価の高いトルコよりもオデッサへ観光する人の方が多いとのことでした。日本人学校もあり、日本の横浜とも姉妹都市縁組を結んでおり、町には日本の相撲の横綱の土俵入りをしている大きな銅像があったり「寿司屋」の店も沢山見かけました。又素晴らしいオペラハウスなど美しい街並みは今も強く印象に残っております。ちなみにボルシチも元々はこのウクライナが発祥の地で日本の味噌汁のように各家庭毎の味があるとのことです。経済的には必ずしも豊かではなくヨーロッパへの出稼ぎも多いとのことでした。しかし今回突然のロシアの暴挙によりこの美しい国が地獄の戦禍に見舞われ国民は塗炭の苦しみを味わっています。キエフの世界遺産の聖ソフィア大聖堂の前でバンドゥーラという民族楽器を弾きながら哀調をおびたウクライナの歌を歌う老楽士から買い求めたCDを聴きながら、一日も早いこの無惨な戦争の終結を心から祈らずにはいられません。
 






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