2018年5月巻頭言

投稿日時 2018-05-01 10:05:39 | カテゴリ: 18代会長 大橋基先生

 会長退任にあたって

  
御津医師会会長 大橋 基  
 
 一昨年の5月21日の総会で、会長就任を了承いただいてあっという間の二年間でした。
 合同連携デスク・病診医介連携ネットワークの活動を通じて地域で患者さんを見ていくという体制が整いつつあると感じています。顔が見えて考えていることが分かり話し合える場が出来てきています。「施設完結から地域完結」へ「時々入院ほぼ在宅、時には施設で」「生活を分断しない医療」を「医療を資源に、医師会がコントロール」をめざして、岡山市北部地域合同連携デスクから北部地域病診医介連携ネットワークへの道筋は確実に深化してきています。地域で、最期に命の問題を引き受けるのはわれわれ医療者です。何度も繰り返し申してまいりましたが、御津医師会の先生方の頑張りが大切になってきます。そして、10年は一つの区切りなのかとも思っています。
 御津医師会でやっていることはよくわからない、会員のためになっているのかといったご意見を頂戴することもございます。医師会は何をすべきなのかという事は多分歴代の会長の方々も自問されてきたことだと思うのですが、一言では言い難いところがございます。会員のために存在するというのは一義ですが、それだけというのも違うのではないかと思います。地域包括ケアを構築する際の要としてプラットホームづくりには欠かせない存在です。地域の組織・団体のすべてに声をかけて一つのテーブルについていただくよう働きかけうる存在は地区医師会しかないのではと思います。地域での多職種連携を考える時、医師が主導のヒエラルキーの形ではなく、お互いの能力を尊重しながらフラットに横につながる関係性を大事にしてきました。もちろん中心には地域の方々が存在しています。説明は重ねてきたつもりですが、十分伝わっていない部分はあったかもしれません。そのあたりが、やっていることが分からない、何故医師会がそのようなことをするのか?といったご意見をいただくことになったのかもしれません。しかし、こうした活動ができたことが、「保健文化賞」受賞へつながったのだと思っています。
 ただ、直接会員の皆様の声を聴きながら会を運営するという事ができなかったという思いはあり、大変申し訳なく思っています。それでもなんとか、この二年間の任を全うできましたのは、執行部を担っていただいた副会長の各先生と、ご支援を賜りました理事の各先生方、そしてあたたかく見守っていただきました会員各位のおかげでございます。改めて御礼申し上げます。今後とも御津医師会の活動にご理解とご協力、ご参加をお願いいたします。
 





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